ストーリーのあるワインと暮らし

Wine & Story

カリフォルニアのジンファンデル-2-抜群のコストパフォーマンス !
ジンファンデルのワイン

(2016.04.07)

ジンファンデルの大きな魅力はそのコストパフォーマンスの高さ。2,000円から3,000円前後という価格で、しっかりと樽熟成しフルボディで凝縮感に富んだワインに出会えるのはこの品種ならでは。そんな費用対効果に優れ、大きな満足感が得られるジンファンデルをご紹介。
マイケル・デイヴィッド・ワイナリー Michael David Winery Lodi
ジンファンデルからつくられる赤の単一銘柄としては全米で一、二を争う売り上げを誇る
赤のジンファンデルの単一銘柄の売り上げにおいて、全米で一、二を争うのが、このセヴン・デッドリー・ジンズ。少量のプティ・シラーを加え、アメリカン・オークで12ヵ月間の樽熟を経てつくられるのは、色濃く、ベリー系の果実にちょっとチェリー・コークの風味も備わった、飲み応え十分でパワフルなジンファンデル。

生み出すのはマイケル・デイヴィッド・ワイナリー。名称は兄のマイケルと弟のデイヴィッド、フィリップス兄弟のファースト・ネームを繋げたもので、今、最も勢いのあるワイナリーのひとつ。もともとは地元ローダイで1800年代半ばから続く果樹や野菜の栽培農家だったが1984年ワイナリーを設立、1000ケースほどだった生産量は現在60万ケースまでに成長。ワイナリーでジンファンデルは半ダースほど種類があるが、なんといっても目玉はセヴン・デッドリー・ジンズで生産量は30万ケースに達する。

その高いコストパフォーマンスにより急速に売り上げを伸ばしているセヴン・デッドリー・ジンズ
その高いコストパフォーマンスにより急速に売り上げを伸ばしているセヴン・デッドリー・ジンズ
ローダイの町の西、10キロメートル弱にワイナリーはある
ローダイの町の西、10キロメートル弱にワイナリーはある
ワイナリーでは現在でも自家栽培の野菜の販売をおこなっている
ワイナリーでは現在でも自家栽培の野菜の販売をおこなっている

ワイナリーがあるローダイは、カリフォルニアの中央を占める広大なセントラル・ヴァレーの北に位置し、サクラメントの南40キロメートルほどにある。ローダイと聞くと往年のロック・ファンのなかにはCCRの隠れた名曲ローダイを思い出す向きもあるかと思うが、しかしローダイはロック・ファンというよりワイン、それもジンファンデルのファンの心に響く名前。

ローダイに植えられているぶどうのうちジンファンデルは4万ヘクタールを占め、これはカリフォルニア全生産量の4割に達していて、自称世界のジンファンデルの首都。ローダイの土壌は砂地で、そのためフィロキセラの被害を受け難く、現在でも樹齢の高いジンファンデルが多く見られる。

ジンファンデルもエレガントなタイプにシフトだなんだといっても、米国人は濃厚な果実味で迫力あるセヴン・デッドリー・ジンのような赤でハンバーガーをたいらげるのが大好き。ワイナリーの躍進はまだまだ続く。

左がオーナーのデイヴィッド・フィリップス。右はチーフ・ワイン・メーカーのアダム・メトラー
左がオーナーのデイヴィッド・フィリップス。右はチーフ・ワイン・メーカーのアダム・メトラー
ワイナリーではカフェも併設していて、朝の7時半から営業、地元住民で賑わっている
ワイナリーではカフェも併設していて、朝の7時半から営業、地元住民で賑わっている
ハンバーガーにセヴン・デッドリー・ジンズ、鉄板の組み合わせ
ハンバーガーにセヴン・デッドリー・ジンズ、鉄板の組み合わせ
ボーグル・ヴィンヤーズ Bogle Vineyards Clarksburg
コスト・パフォーマンスに優れたジンファンデルは確かに価格以上の味わい

ボーグル・ヴィンヤーズのオールド・ヴァイン・ジンファンデルはワイン評論誌のお買い得ワイン特集の常連。17万5000ケースの販売量があり、ジンファンデル単体の赤ワインとしては金額ベースで全米5位以内に入る売り上げを誇る。ローダイとアマドアからの樹齢60年以上のぶどうを用い。アメリカン・オークの樽で1年間熟成してつくられる。

ワイナリーではエッセンシャル・レッドの名称でジンファンデル・ベースのブレンド・ワインもリリースしていて、3分の1のジンファンデルに残りがシラーとプティ・シラー、カベルネ・ソーヴィニヨンという赤。こちらは40万ケースとワイナリーで2番目に売れている銘柄。双方ともにやさしい口当たりで、十分な果実味ながら全体のバランスに優れた満足感の大きい赤。

セールス担当のジョディ・ボーグル。創業当時の古いボトルと
セールス担当のジョディ・ボーグル。創業当時の古いボトルと
左がオールド・ヴァイン・ジンファンデル、右がエッセンシャル・レッド
左がオールド・ヴァイン・ジンファンデル、右がエッセンシャル・レッド

サクラメントの南隣、クラークスバーグの町の外れにボーグル・ヴィンヤーズはあるが、もとは1800年代半ばから続く玉蜀黍農家。1968年8ヘクタールほどにプティ・シラーとシュナン・ブランを植えたことにボーグルの歴史は始まる。その後、大手のワイナリーにぶどうを供給するようになり、自らのワイナリーは1978年に設立。

社長と副社長を務めるウォレンとライアン・ボーグルの兄弟に、その姉ジョディがセールスを担当するファミリー・ワイナリーの現在の生産量は200万ケース、全米でトップ20にランク・インするまでに成長した。自社畑は700ヘクタール以上を所有するが、これで賄えるのは半分の100万ケースほど。

ジンファンデルだけでなく他の品種もその費用対効果で出色なワインを生むボーゲル。ソーラー・パネルに風力発電も備えた新しいワイナリーの建設にも着手、着実に歩みを進めている。

ボーグルとはスコットランド古語で幽霊の意味だそう
ボーグルとはスコットランド古語で幽霊の意味だそう
ワイナリーの周囲には広大なぶどう畑が広がる。これはそのほんの一部
ワイナリーの周囲には広大なぶどう畑が広がる。これはそのほんの一部